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@ゆりかごから墓場まで@

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国会図書館へ行ってきました。


 ・ 《幼女》のこと【1】――聖ロザリンド


への拍手ありがとうございました。m(_ _)m



あまりにブログを放置しているので日記を書こう……



先日、国会図書館にはじめて行きました。
なぜ学生の頃に行かなかったのでしょう? それは手近なところで済んだからです。(手近な感じの内容のことしかやってないということです)

永田町にある国会図書館を利用するには、《利用者登録》をして《登録利用者カード》を受け取らなければなりません。はじめての利用の場合、すぐにでも本を読みたいと勇んで行っても入場するまでの手続きの色々が煩わしく、くたびれてしまうようなことがあるかもしれません。

※ 混雑状況にもよります

そんなときは図書館に行く前に郵送で登録を済ませておきましょう、と国会図書館はHPで勧めています。書類を送ってから1週間程度で返事がきました。(添付する返送用の定型封筒長3のほうが良いみたい)


書類に不備があると切手と封筒と時間が
倍かかることになるので気をつけてね!


……2週間の時間を費やして送られてきた利用者登録証(IDとパスワードが書かれている)を持って図書館へ行きましょう。新館へ入りましょう。案内のかたの指示に従って、その場で記入する紙・本人確認できるもの・利用者登録証を持って登録カウンターへ行くと、いよいよ《登録利用者カード》が受け取れます。

《登録利用者カード》と《パスワード》がないと資料の閲覧も複写もできません。ほぼ何もできなくなります。カードもパスワードも絶対になくさないようにしましょう。

(遺失物受付には大変お世話になりました)



* * *

ということで、国会図書館へ行ってきたんですよ。

登録利用者カードってICカードなんだけれど、入場ゲートにかざすとゲートが開くとか、端末(PC)のリーダーに置くと使えるようになるとか、端末から複写証紙のデータを送ってプリンターのリーダーに置くと印刷されるとか。このカードがあれば望みが叶う! みたいな万能感を覚えるもシステムに踊らされているだけですね。テーマパークみたいで楽しかったです。(オービー横浜も似たような仕組みですね)

そうやって、はしゃいでいるから物を落とすんですよ。
みなさんは気をつけましょう。

さて、この前『K-1ダイナマイト』のなんちゃら言う出典情報の表を作ったなんてことを検索避けしてるほうのブログに書きました が、知らねーよってはなしですね。書いたんですよ。そこではカバーしきれなかった単行本に収録されてる本編以外の作品の初出をしらべてきました。


  ・ アンディからの果たし状〔5巻 収録〕


「別冊コロコロコミック」2000年12月号


  ・ アンディフグ物語 鋼鉄の魂〔1巻〕
  ・ ピーター・アーツ物語〔2巻〕


は、それぞれ「ハイパーコロコロ」春、夏というのはネットで見つけられたのですが、あとの4作品はわからなかったので行ってきました。(なお、8巻から出典が奥付に記載されているので読み切り作品の「コトダマ」が別コロ掲載なのはわかる)


  ・ アンディ・フグ物語2 鋼<前編>〔4巻〕
  ・ アンディ・フグ物語2 鋼<後編>〔4巻〕
  ・ アーネスト・ホースト物語 紲<前編>〔6巻〕
  ・ アーネスト・ホースト物語 紲<後編>〔6巻〕


先の2作品が「ハイパーコロコロ」掲載の作品とわかってれば、あとは割とすんなり見つけられました。「コミックGotta」2000年2月号、3月号、5月号、6月号にそれぞれ載っていました。


 ⇒ 『K-1ダイナマイト』単行本各巻収録作品タイトルと出典一覧(PDF)


とか作ってみたので、よかったら参考にどうぞ。


● 「3ページ」ってあるのが気になる方へ

……もともと本編と本編以外の収録作品は別々の表で1ページにまとめていました。それらの情報を絞って1つの表にまとめたものが上記になります。3ページぶん(本編、本編以外の収録作品、単行本収録作品全部)を1個のファイルにぶっこむ都合で振ったページ番号です。



(以下は、書き留めときたかった雑誌感想メモみたいなものです)




ところで、「ハイパーコロコロ」の存在をはじめて知って読んだのですが、今の感覚で読むとすごく内容が良くて時間が足りず目に留まったものだけですが『おじさん』『熱血正義!!Vボーイ』『アストライダー ヒューゴ』好きです。『思春期さまにはかなうまい!』は学年誌の延長線上にあるような教育的配慮を感じました。性的な話題への関心をギャグにした日常作品というのがなんだか新鮮。

当方、比較的保守的な感覚の家庭で育った女の子()だったからか、性的な話題と言うとシリアス・ロマンチック・ドラマチック・センチメンタルな気分によるコーティングがされたような創作物を読む機会ばかりだったので、ギャグで笑える(微笑ましい)というのは、ほんわかしましたね。

(なにせ、私の読んだやつ、恋愛すること前提で話が進んだり、生理現象にやたら壮大で崇高なイメージを重ねて想いを馳せるとかの自意識と情感に訴えようという圧がすごい内容だった……)

描かれている話題を性的だ! と見做すと反射的に緊急事態と察知して、なんだか落ち着かなくなる。あからさまなお色気シーンでも、暗喩や作家の表現力によって喚起された“そんな感じ”でも、自身の性的嗜好性によってだって、《反応》したら緊張と興奮で判断力がどうにかなります。

果たして、話題が配置されている意図がなんなのかという判断さえ鈍ります。

……興奮状態って怖い。


(自制心がしっかりした人なら、そんなことはないのかもしれません)


一口に「性的な話題」と言っても何を性的と感じるかは個人差があることで、それだけ言っても漠然としてしまうんだけれども。大雑把には《状況やキャラクターの心情が“緊張/興奮している”》という場面で、特に生殖に関わる器官への言及、性交を予感させる状況、それらに関係するアイテムのようなものが登場している、というのが性の話題が作品で取り扱われてるところだ、と私は認識しています。


大抵《反応》を引き起こす話題は、話の流れの緩急で言うところ、《急》のところ。何かが起こるかもしれない予兆や、びっくりするような場面で扱われているのではないか。(効果として、緊張/興奮を引き起こすのだから)


人によっては〔緊張/興奮〕が伴うことそれ自体に、文脈や状況に関係なく《反応》することもあると思う。(逆に、性的な話題として提示されたものでも、他の文脈や状況における緊張と興奮が伴う緊急事態と区別なく認識する人もいるとも)


なんにせよ、興奮すると判断力が鈍って反応してしまいますね。


『思春期さまにはかなうまい!』 は、そんな興奮状態に陥ることそれ自体を俯瞰している印象でした。作品は効果を狙って読者に向けてダイレクトにその興奮をぶつけてこない(例えば画面全体に裸のおっぱいがこれ見よがしに描かれている、とか)。


「こういうことってあるなぁ(共感)」「こういう行動をとるものなのか(疑問)」という感じで読める。作品の内部は興奮していても、読者は冷静さを保ちながら話題に向き合えるという感覚が面白かったです。(いや、単純な笑いがないとかではなくて)


これは、(その意図があったら申し訳ないけれど)キャラクターに読者に向けてダイレクトに訴えかけてくるような性的魅力があったり、長く続いてキャラクターの個性とかバックグラウンドとかがわかってきちゃうと、当初の冷静な感覚が失われていっただろうな……とも思った。

キャラクターにさほど興奮せず、感情移入しない距離感といえばいいのかしら……


それで思ったのは、〔(1)読者を意識した効果を狙って“性的な話題”を用いていない (2)登場人物に性的な魅力を感じない (3)短編読み切り〕というのは、性の話題を冷静にとらえながら面白がれる作品なのかもしれない、ということでした。




『熱血正義!!Vボーイ』 も、すごいですよね。

変身ヒーローものですが、殴って解決するという作品の暴力性が問われるとき「話し合って分かり合う努力」みたいな解決が提案されるけれど、理屈で解決することばかりか? 世の中道理が通ったことばかりなのか? という疑問のもとに、スカッと話を締めくくる展開が求められていく。

かなりざっくりしたあらすじだけれど、主人公とヒロインは事件に巻き込まれ、囚われて人質にされてしまう。犯人の事情の曰く、故郷の平和支援を政府に要求するための交渉に協力してほしいということだったけれど、嘘で、犯人はただのドロボーだった。捕まり損ということが判明する。

ヒロインは暴力的解決を嫌っているけれども、主人公は実は表題になっているVボーイという殴って解決する変身ヒーローで、ヒロインがピンチに陥ったので変身して犯人をボコボコにする。

殴って解決するという作品の暴力性が問われるときの、暴力的解決を言うための配慮に溢れた内容で、理不尽に巻き込まれて事情が錯綜したために状況がどんどん悪くなっていく。緊急性があって話し合いは成立しないというときピンチを一発逆転ホームランで解消する表現であり、脅威が具体的に去ることを確認できるからスカッとした読後感が約束される、みたいな。

殴って解決する話ってスカッとすることが読む目的だったりするじゃないか、という説得力に溢れていた。……久しぶりに見た上山道郎先生の絵柄はやっぱりすっきりしていて綺麗でした。

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